前回からの続きにはなりますが病院、行ってきました。
といっても今の時代、思い立ったらすぐに病院で診てもらえる訳でもなく…
予約をそれなりのプロセスを踏んでからじゃないと受診できないのが歯痒いところ。
そして有り難いやら困るやら、メンタルクリニックというものが街の彼方此方にある。
選び放題なのは嬉しいけど、そうなると気になるのが口コミ。
とても良い先生でした
最低最悪の先生でした
人それぞれ感じ方は違うから口コミも様々で、見れば見るほど疑心暗鬼になってくる。
最終的には自分との相性が大事ってのは重々承知してるけど、できれば失敗したくないって気持ちが邪魔して病院探しだけでも疲れてくる。
自分ではどうにもならないから病院へ行こうと思ってるのに、行く前から疲れてくるって…
一体、何をしてるんだかねぇ。
よし、ここにしよっ!
意気込んで予約を取れば、今は新患は受け付けてませんなんてことも…
いざ、予約できたとしても新患受け入れは3週間後とかもザラにあり参ってしまう。
えっ、3週間先って…!?
今、一番しんどいってのに!
いろいろと弱りすぎて、思考がバグりすぎて自分のことしか考えられない。
自分に余裕がなさすぎて我儘な感情が沸々と湧き上がる。
そしてこれまた、我儘な話なのが…
3週間待ってる間に少しメンタルが回復してきたりなんかしてね
私、本当に行く必要があるのだろうか?って当日の朝、少し気後れしてしまう。
私が以前、パニック障害でメンタルクリニックの門を叩いたのは20年ほど前の話。
今でこそメンタルクリニックや心療内科って呼ばれてるけど当時は精神科って看板を掲げてるところが多かった気がする。
まぁ、そもそも精神科と心療内科の違いもよく分かってなかったけど…
何より身体に起きた異変に困惑し、いろんな病院へ行けど原因が分からぬまま途方に暮れてた。
そんな中、TVで芸能人がパニック障害について話しているのをたまたま目にしたのだ。
何気に流していたTVから聞こえてくる、パニック障害の症状が自分のソレに妙に当てはまる。
ひょっとしたら私もパニック障害じゃないの!?
今度こそは…
藁にもすがる思いで、勇気を振り絞り精神科の門を叩いたっけ。
時代的には、ちょうど「うつは心の風邪」なんて言われ始めた頃だった。
だけど今ほどメンタル系のクリニックへの敷居は低くなかった。
まだまだメンタル系の病気についてオープンに話す人は少なかったし、偏見を持ってる人も沢山居た様に思う。
私自身も、近しい関係の人にしか言えなかった。
少なくとも私の周りの大半の人は、精神的な疾患に対して心のどこかで偏見を持っているが感じられたので口が裂けても言いたくなかった。
正直なところ残念ながら今の時代でも偏見がゼロになったとは、まだまだ言い難い。
病院探しも近場で探すのがベターだった気がする。
もちろん口コミなんて得られない。
身近な人に気軽に評判を聞ける状況でもないし、行ったとこ勝負なのが正直なところ。
とりあえず藁にもすがる思いでドキドキしながら病院へ行ったのを今でも覚えている。
初めての精神科とパニック発作によるドキドキが重なって待合室では生きた心地がしなかったなぁ…
パニック障害ですね、今まで辛かったですね
診断名が付いた時は大袈裟だけど暗闇の中に一筋の光が差した様に思えた。
パニック発作が来るたび感じていた得体の知れない恐怖心は病気から来るものだと分かった時、正直ホッとした。
はじめてパニック発作に襲われた日から毎日、毎日、いろんな症状に悩まされては心が折れる。
家の中にいても、どうにかなるんじゃないかって不安でおかしくなりそうだった。
いや多分、おかしかった…悪いことしか考えられなかったし。
病院に行っても原因が分からない日々に心身ともに疲弊してた中だったので、先生の今まで辛かったですねって言葉がどれだけ心に沁みたことか!
そんなこんなで、その後は15年ほどダラダラとパニック障害とお付き合いをしていた訳ですが…
とは言っても大きな発作が来るわけでもなく、なんとなく焦燥感や予期不安、就寝時に小さなパニック発作なのか金縛りなのか分からないものに襲われる感じ。
あとは友人との約束もプレッシャーを感じてたっけ?
約束したのは良いけど、当日しんどくなったらどうしようかってって実体のない不安に怯えてみたり。
私の場合、ある程度の段階から薬に頼らない生活に移行してしまったから付き合いが長くなったのかもしれない。
ってな訳で、パニック障害と付かず離れずの距離感で共存する暮らしを送っておりました。
それが、ある時からビックリするくらいパタっと症状出なくなった。
で、ようやくここ数年でパニック障害だった人になれたはずだったのですが…
前置きが長くなりましたが今回、久々にメンタルクリニックへ足を運びました。
以前、通ってたところへ行くのが自分的にも楽だし、そうしたかったのですが数年前にどうやら廃業されたようで通いたくても通えない状態。
なので致し方なく、新たにクリニックを探すところからスタート。
そして予約から3週間…
当日を迎えるころに不安感も和らぎ、どうしたものかなぁ〜なんて言いつつ足を運んだと言う訳です。
ついでに言うと久々なんで、パニック障害とは切っても切れない予期不安という言葉自体忘れてた私…
不安感が拭えないんです、漠然とした不安感に苛まれてますと、いかに不安感が強いのかというのを訴えたところ、先生に予期不安ですねと言われ「そうそう、それそれ!」って、十数年前は日常的に使っていた言葉を思い出す始末。
予期不安という言葉を忘れるほど、あんなに苦しんでたパニック障害と無縁な毎日を過ごせてたんだなと思えると妙に感慨深いものがあった…
現状はさておき。
はっきりとした病名は言われなかったけど、処方された薬を見てると過去に飲んでたものと一緒なので、きっとパニック障害や不安障害ってことなんだろう。
まぁ、クリニックに足を運んだ時には不安感だったり、体調不良のピークも過ぎ去っていたので診察室には微妙な空気が流れてたり流れてなかったり…
で、もう一つ言われたのが、更年期!
40代って言うと心身ともに、いろいろと揺らいでくるお年頃ですしね。
ってな訳で漢方も処方されたのですが、やたらと更年期の症状を和らげると言われビクビクしてしまった。
プレ更年期の今の段階で、これ程までに予期不安に襲われたり気分的に浮き沈みがある私。
更年期本番を迎えた時、一体どうなるんだろうと恐怖に慄いたのは言うまでもない。
そして今回、ちょうど病院へ行く前に姉から電話があった時の会話を少々。
私「今から出掛けるから、バタバタしてる」
姉「どこ行くの?買い物?」
私「病院」
姉「どっか悪いの?風邪〜?」
私「心の調子が悪いらしい」
姉「なんじゃそりゃ!」
私「なので、メンタルクリニックに行ってくるわ」
姉「コンビニにでも行くみたいにサラッと言うし、ちょっと笑ってしまうわ!」
私の軽く発したメンタルクリニックに行ってくる宣言に姉は笑ってた。
そして、それだけあっけらかんと言えたら大丈夫!と言われ電話を切られた。
本心はどうなのかは分からないけど、笑い飛ばしてくれたことにより私の心も軽くなったのも事実。
心が辛い時や折れそうな時、身近な人に相談できる人もいれば、なかなか相談できない人もいる。
自分でコントロールできない不安感や恐怖心に晒され続けるのは心身ともに本当に疲弊する。
そんな時は、ちょっとコンビニ行ってくる!って感じで軽い気持ちでメンタルクリニックに足を運べる様になれれば良いなと思った。また、そんな時代になったんだなと同時に感じた日だった。
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